電子黒板アプリ10選|無料の範囲・OS・3年総額で比較

/ 建設システムの総額ナビ編集部

電子黒板アプリは、スマホやタブレットで工事写真を撮るときに、画面の中の黒板に工事名や工種を入れて一緒に写し込めるアプリです。木の黒板とチョークを持ち歩く手間が減り、撮った写真を黒板の内容で仕分けて、写真台帳まで作れる製品もあります。

ただ、製品を探し始めると迷う点が3つあります。無料のものでどこまでできるのか。Androidの職人さんとiPhoneの監督が同じものを使えるのか。公共工事で使ってよいのか、です。料金を公開していない製品も多く、比べる材料がそろいにくいのが実情です。

この記事では、工事写真・電子小黒板の10製品を4つの軸で並べました。無料で使える範囲、3年間の総額、対応OS、公共工事で求められる改ざん検知への対応です。国土交通省がいつから電子小黒板を認めているか、どんな条件があるかも、国土交通省の通知を確かめて書いています。料金と機能は、各社の公式サイトに公開されている内容(2026年10月16日に確認)だけを使いました。

電子黒板アプリとは?電子小黒板との関係と、撮影から台帳までの流れ

電子黒板アプリは、工事写真に写し込む小黒板(工事名・工種・撮影箇所などを書いた小さな黒板)を、スマホの画面の上に表示して撮影できるアプリです。国土交通省の通知では「小黒板情報電子化」と呼ばれ、現場では「電子小黒板」「黒板アプリ」とも呼ばれています。呼び方は違っても、指しているものは同じです。

一般には、これまで工事写真は次の手順で撮られてきました。黒板にチョークで書く、黒板を持つ人を立てる、デジタルカメラで撮る、事務所でパソコンに取り込む、フォルダに分ける、写真台帳に貼る、という流れです。黒板を持つ人がもう1人要ることや、雨で文字がにじむこと、取り込んだあとの仕分けに時間がかかることが、どの会社でも負担になっています。

アプリを使うと、この流れが次のように短くなります。

手順紙の黒板とデジカメ電子小黒板のアプリ
1. 黒板を用意する現場で毎回チョークで書く事務所で前もって入力しておく。CSV(表計算ソフトで作れる一覧のファイル)から一括で作れる製品もある
2. 撮影する黒板を持つ人と撮る人の2人1人で撮れる。黒板は画面の中で位置と大きさを動かせる
3. 写真を集めるカメラからパソコンへ取り込むクラウド(インターネット上の保存場所)に上がる、またはPCソフトへ取り込む
4. 仕分ける手でフォルダに分ける黒板の内容(工種・撮影箇所)で自動で分かれる製品が多い
5. 写真台帳を作るExcelに1枚ずつ貼るExcelやPDFで出力できる製品がある。黒板の文字も台帳に入る
6. 公共工事で納品する写真を電子納品の形にまとめる改ざん検知に対応した製品で撮り、納品の前に信憑性(写真が撮ったままであること)を確かめる

図:工事写真の撮影から納品までの流れ。紙の黒板とアプリを並べた。どこまでをアプリでできるかは製品によって違う。

製品の選び方で大事なのは、この6つの手順のうち、どこまでを1つのアプリで済ませたいかです。撮影と仕分けだけなら無料や少額の製品でも足ります。写真台帳の出力や公共工事の納品まで含めるなら、PCソフトやクラウドとの組み合わせまで見て選ぶのがよいです。

電子黒板アプリのおすすめは?10製品を一覧で比較

電子黒板アプリのおすすめを決める前に、まず10製品の違いを1つの表で見ておくと、自社に合う候補を絞りやすくなります。並び順は、無料で使い続けられるプランがある製品、料金を公開している製品、それ以外の順です。お金をもらって順番を変えることはしていません。

製品無料で使える範囲料金(公式の表記)対応改ざん検知(信憑性確認)
ミライ工事フリー版あり。容量30MB(写真約60枚)、テンプレート台帳は1つまで月¥2,750/人(法人・5人から)・無料版ありiOS・Android・WebJ-COMSIAの検定に合格と公式に記載
蔵衛門フリープランあり。参加できる工事は1件、黒板入りの撮影時に広告年¥64,800〜(1〜3人)・無料版ありiOS・Web・WindowsJ-COMSIAの適合証を公式に公開
eYACHO個人向けフリー版(iOSのみ、ノート1冊・10ページまで等)。法人版は30日の無料体験版年¥28,800/ライセンス(最小5)+初期導入費iOS・Android・Windows確認したページに記載なし
PRODOUGU無料プラン・無料トライアルの記載なし年¥60,000(本体・人数無制限)+モバイルアプリのライセンスiOS・Windows確認したページに記載なし
電子小黒板PhotoManagerアプリは無料。PCソフトのフリー版は初回1年間無料PCソフトの製品版は公開なしiOS・Android・WindowsJ-COMSIAの検定に合格と公式に記載
どこでも写真管理Plusアプリは無料(無料で試す場合は電話サポート等の対象外)連携ツールは公開なしiOS・AndroidJ-COMSIAの検定に合格と公式に記載
SiteBoxアプリは無料で配布。ただしKSデータバンクの契約が必要公開なしiOS・Android改ざん検知機能ありと公式に記載
写管屋(デキスパート)無料体験の記載なし(デモ依頼のみ)公開なしWindows・Web改ざん検知機能を搭載と公式に記載
ANDPADアプリは無料。ただしANDPAD施工管理の契約が必要公開なしiOS・AndroidANDPAD黒板がJ-COMSIAの改ざん検知機能を搭載と公式に記載
Photoruction無料プランなし。全機能を試せるトライアルあり(日数の記載なし)公開なしiOS・Android・Web確認したページに記載なし

表:工事写真・電子小黒板アプリ10製品の比較(各社公式サイト、2026年10月16日確認)。「記載なし」「未確認」は対応していないという意味ではありません。使う前にJ-COMSIAの検定合格ソフトウェア一覧で確かめてください。

表を見ると、10製品は大きく3つに分かれます。1つ目は、スマホだけで撮影から台帳まで済ませるタイプで、ミライ工事と蔵衛門がここに入ります。2つ目は、PCの写真管理ソフトとつないで使うタイプで、PhotoManager・どこでも写真管理Plus・SiteBoxと写管屋の組み合わせです。3つ目は、施工管理アプリの機能の1つとして電子黒板があるタイプで、ANDPAD・Photoruction・eYACHO・PRODOUGUです。

ポイントはここです。すでにPCの写真管理ソフトを使っているなら、2つ目のタイプから同じ会社の製品を選ぶと、今の台帳づくりをそのまま続けられます。何も使っていないなら、1つ目のタイプを無料プランで試すのが始めやすいです。工程や図面、協力会社とのやり取りまでまとめたいなら、3つ目のタイプを施工管理アプリとして比べるのがよいです。

電子黒板アプリの無料のものは?無料で使える範囲を製品ごとに確認

電子黒板アプリの無料版は、「アプリのダウンロードが無料」なのか、「無料のプランで仕事に使い続けられる」のかで、意味が大きく変わります。App StoreやGoogle Playで無料と表示されていても、使うには有料の契約が要る製品があるためです。

10製品を、この違いで分けると次のとおりです。

分け方製品無料の範囲(公式の記載)
無料のプランで使い続けられるミライ工事写真 フリー版容量30MB(工事写真 約60枚)。テンプレート台帳は1つまで
蔵衛門 フリー参加できる工事は1件。黒板入り写真の撮影時に広告が出る
eYACHO 個人向けフリー版iOSのみ。ノート1冊・10ページまで等の制限
期間を区切って無料PhotoManager フリー版初回1年間無料。アプリ(電子小黒板PhotoManager)は無料
eYACHO for Business30日間の無料体験版
アプリは無料、使うには契約が前提どこでも写真管理Plusアプリは無料。EX-TREND武蔵 写真管理と連携するには有償の黒板作成・連携ツールが必要
SiteBoxアプリは無料配布。KSデータバンク(有料のクラウド)の契約が必須
ANDPADアプリは無料。ANDPAD施工管理の契約が別に必要
Photoruction無料プランはなし。全機能を試せるトライアルあり
無料の記載なしPRODOUGU無料プラン・無料トライアルの記載なし(オンラインの無料相談・デモあり)
写管屋無料体験の記載なし(デモ依頼のみ)

表:電子黒板アプリの「無料」の中身。どこでも写真管理Plusのアプリ単体を無料でどこまで使い続けられるかは、公式に明記がありませんでした。

工事写真のアプリを無料で使うなら、どこまでで足りるか

一人親方や数人の会社で、月に数件の現場の写真を撮る程度なら、無料プランで足りることがあります。目安になるのは、写真の枚数と、同時に動いている工事の数です。ミライ工事写真のフリー版は約60枚まで、蔵衛門のフリーは工事1件までなので、現場が2件以上並ぶ時期や、1現場で数百枚撮る工事では有料プランへ移ることになります。

無料で始めるときに、あわせて確かめておくとよいことが3つあります。

  1. 写真台帳を出力できるか。撮影だけ無料で、台帳の出力は有料という分け方もあります
  2. 有料に切り替えたとき、無料の間に撮った写真をそのまま引き継げるか
  3. 公共工事に使うなら、無料の範囲でも改ざん検知に対応しているか

大事なのは、無料の間に「自社の1か月分の写真」を実際に撮ってみることです。1か月使えば、枚数の上限に届くか、台帳の形が自社の提出先に合うかが分かります。その結果を見てから有料プランを比べると、選び直しが少なくなります。

電子黒板アプリを3年間の総額で比べる

電子黒板アプリの料金は、製品ごとに数え方が違います。1人ごとの月額、人数帯ごとのパック、本体と人数分の組み合わせ、といった形です。月額だけを並べると安く見えても、人数を変えると順番が入れ替わります。

まず、料金がどこまで公開されているかを見ておきます。

4/10製品料金を公開している製品(当サイト調べ)
料金の数え方数製品
公開なし6製品ANDPAD、写管屋・写管屋クラウド、どこでも写真管理Plus、電子小黒板PhotoManager、Photoruction、SiteBox
1人(1台)ごと2製品eYACHO、ミライ工事
人数帯のパック1製品蔵衛門
本体+人数分1製品PRODOUGU

表:当サイトに載せている10製品を、公式の料金ページの書き方で分けたもの(2026-10-16〜確認)。

料金を公開しているのは一部の製品だけです。残りは見積もりで、推測で金額を置くと比べ方がゆがみます。そこで、公開されている製品だけを、人数を変えて36か月(3年)で計算しました。

製品(料金の数え方)1人5人10人20人
eYACHO
1人(1台)ごと
¥475,200¥475,200¥950,400¥1,900,800
蔵衛門
人数帯のパック
¥213,840¥356,400¥475,200要問い合わせ
ミライ工事
1人(1台)ごと
¥35,640¥495,000¥990,000¥1,980,000
PRODOUGU
本体+人数分
¥349,800¥825,000¥1,419,000¥2,607,000

表:36か月使ったときの総額を、人数を変えて計算したもの(税抜の製品は1.1倍して税込に揃えた。税の記載が無い製品はそのまま)。太字はその人数で一番安い製品。当サイトが各社の公開料金から計算した概算で、オプション・端末・導入支援は含まない。料金を公開していない6製品は載せていない。

表から読めることは、人数で一番安い製品が変わる点です。1人ではミライ工事が一番安くなります。20人になるとeYACHOが一番安くなり、順番が入れ替わります。1人と5人で同じ金額のeYACHOは、最低5人分からの契約として計算しているためです。

人数が増えたときの伸び方は、料金の数え方で決まります。蔵衛門は人数帯のパックで、1人あたりの月額は1〜3人のパックで1,800円、7〜10人のパックで1,200円と下がります。PRODOUGUは本体が人数無制限です。撮影するスマホの台数ぶん、モバイルアプリのライセンスが増えます。

料金を公開していない製品は、見積もりで同じ物差しにそろえます。聞くことは2つです。「何人で、何年使う前提か」と、「初期費用・操作説明会・オプションが別か」。この2つをそろえると、上の表に並べて比べられます。

記事の最後の「総額の比較表」では、人数と期間を動かして計算し直せます。自社の人数で試してみてください。

電子黒板アプリをOS別に選ぶ|Android・iPhone・Windows(PC)

電子黒板アプリが動くOS(スマホやパソコンの基本ソフト)は製品ごとに違います。会社がiPhoneをそろえて配っているなら、気にしなくて大丈夫です。職人さんの私物のAndroidで撮ってもらう現場や、事務所のWindowsで台帳を作る会社では、ここで候補が絞られます。

製品iPhone・iPad(iOS)AndroidWindows・PC
ミライ工事○○Web版(ブラウザで編集)
蔵衛門○(蔵衛門カメラ)公式の記載が見つからず○(蔵衛門御用達はWindows、蔵衛門クラウドはWeb)
eYACHO○○○(Windows)
PRODOUGU○(iPad・iPhone)記載なし○(PCと連携)
電子小黒板PhotoManager○○○(PCソフトPhotoManager)
どこでも写真管理Plus○○EX-TREND武蔵 写真管理と連携
SiteBox○○写管屋・クラウドデキスパートと連携
写管屋(デキスパート)なし(撮影はSiteBox)なし(撮影はSiteBox)○(Windows、写管屋クラウドはWeb)
ANDPAD○○確認したページに記載なし
Photoruction○○Web(PCのブラウザ)

表:電子黒板アプリの対応OS(各社公式サイト、2026年10月16日確認)。細かい対応バージョンは各製品ページと公式サイトで確かめてください。

Androidで無料の工事黒板アプリを探すなら

Androidで使えて、しかも無料のプランで使い続けられるのは、10製品の中ではミライ工事写真のフリー版です。PhotoManagerとどこでも写真管理PlusもAndroidのアプリは無料です。ただ、PCソフトや連携ツールと組み合わせて使う前提です。

蔵衛門は、当サイトの確認ではAndroid版の公式の記載が見つかりませんでした。PRODOUGUも、モバイルアプリの案内はiPad・iPhoneだけでした。Androidの端末が多い会社は、申し込みの前に公式サイトで最新の対応を確かめてください。

iPhoneで使うなら

スマホで撮影する9製品は、どれもiPhone・iPadに対応しています。iPhoneで無料のプランを使い続けられるのは、ミライ工事写真のフリー版、蔵衛門のフリー、eYACHOの個人向けフリー版(iOSのみ)の3つです。手書きのメモや野帳(現場の記録帳)もタブレットでまとめたいならeYACHO、iPadで図面と写真と検査をまとめたいならPRODOUGUが候補になります。

Windows(PC)で写真台帳を作るなら

事務所のパソコンで写真を整理し、写真台帳や電子納品のデータを作る会社は、PCソフトとつながる製品を選ぶと作業が分かれずに済みます。Windowsのソフトがあるのは、蔵衛門(蔵衛門御用達)、eYACHO、PhotoManager、写管屋です。ミライ工事とPhotoructionは、PCのブラウザから使うWeb版で編集できます。

職人さんの端末がAndroidとiPhoneで混ざっている会社では、両方に対応していることを最初の条件にするのがよいです。片方の端末だけで撮れる製品を選ぶと、撮れない人の分を監督が撮り直すことになり、アプリを入れた意味が薄れてしまいます。

国土交通省の電子黒板アプリは?公共工事で使える条件

電子黒板アプリについて、国土交通省が「このアプリを使う」と1つに決めているわけではありません。国土交通省の通知では、使う機器やソフトは受注者(工事を請けた会社)が選ぶとしたうえで、使う製品が満たすべき条件を示しています。使える製品の例は、施工管理ソフトウェア産業協会(J-COMSIA)の対応ソフトウェアの一覧です。

出典:国土交通省「デジタル工事写真の小黒板情報電子化についての一部改定について」令和5年3月15日 国技建管第6号(PDF)

国土交通省はいつから電子小黒板を認めているか

直轄の土木工事では、平成29年(2017年)1月30日付けの通知(国技建管第10号)で、デジタル工事写真の小黒板情報電子化が周知されました。その後、令和3年3月26日(国技建管第21号)と令和5年3月15日(国技建管第6号)に一部が改定されています。令和5年の改定は、令和5年4月1日以降に入札手続きをする工事から適用されています(国土交通省 国技建管第21号 令和3年3月26日(PDF))。

建物の工事(営繕工事)では、平成29年4月から運用が始まりました(国土交通省 報道発表「営繕工事において、電子小黒板の運用を開始」平成29年3月1日)。令和5年3月1日には、改めて通知が出ました。対応ソフトウェアの一覧が、日本建設情報総合センター(JACIC)からJ-COMSIAへ移ったことなどを受けたものです(国土交通省 国営建技第14号 令和5年3月1日(PDF))。

2017年1月直轄の土木工事で
小黒板情報電子化を周知
2017年4月営繕工事で
運用を開始
2023年4月令和5年の改定を
入札する工事から適用

公共工事で使うための条件

令和5年の通知では、使う機器とソフトについて、次のことが求められています。

  • 写真管理基準の「撮影方法」に示す項目(工事名・工種・撮影箇所など)を、電子的に書き込めること
  • 信憑性確認(改ざん検知機能)があること。改ざん検知には、国の「CRYPTREC暗号リスト」(国が調達で使ってよいとしている暗号の一覧)に載っている技術を使うこと
  • 工事を始める前に、使う機器を監督職員に伝えること
  • 工事が終わって写真を納めるときに、信憑性チェックツールで写真を確かめ、その結果も一緒に出すこと

あわせて、黒板の内容を電子的に書き込むことは、写真管理基準とデジタル写真管理情報基準で決められている「写真編集」には当たらないと書かれています。つまり、決まった条件を満たす製品で撮れば、電子小黒板の写真は編集した写真としては扱われません。また、機器やソフトの費用は、技術管理費の写真管理にかかる費用に含まれるとされています。

令和5年の通知には、電子小黒板を使わない工事写真がある場合は、監督職員の承諾を得ることも書かれています。都道府県や市町村の工事は、国の通知をもとに自分たちの基準を出していることが多いです。発注者ごとの特記仕様書(その工事だけの決まりを書いた書類)を確かめるのが確実です。

J-COMSIAの検定と信憑性チェックツール

J-COMSIAは、撮影アプリや写真管理ソフトの改ざん検知を検定しています。CRYPTREC暗号リストの技術を正しく組み込んでいるかを見て、合格したソフトの一覧を公開しています。異なる会社の撮影アプリと写真管理ソフトの間で黒板の情報を受け渡せるかを見る「小黒板情報連携機能」の検定もあります。納品前の確認に使える信憑性チェックツールもWebで提供されています(J-COMSIA「小黒板情報電子化」)。

J-COMSIAの案内では、撮影アプリと写真管理ソフトの版の組み合わせによっては信憑性チェックができない場合があるとされています。撮影アプリと写真管理ソフトを別の会社の製品で組み合わせるときは、一覧で組み合わせを確かめてから使い始めると安心です。

電子黒板アプリ10製品の特徴|蔵衛門・デキスパートなど

電子黒板アプリの10製品を、それぞれどんな会社に向くかが分かるように整理しました。料金とOSの細かい内容は、製品名のリンク先のページにまとめています。

ミライ工事(ミライ工事写真)

スマホだけで、黒板付きの撮影から写真台帳のExcel・PDF出力まで済ませられる製品です。黒板の後付け撮影や、黒板あり・なしの両方を残す撮影、電波の届かない現場で使えるオフラインモードもあります。料金は個人なら月990円(税込)からです。法人プランは5人以上で、1人月2,750円(税込)です。

協力会社は無料のアカウントで人数の制限なく招待できると公式に書かれています。一人親方から中小の専門工事会社まで、まずスマホ1台で始めたい会社に向いています。ミライ工事の料金・総額を見る

蔵衛門(くらえもん)

工事写真の道具を、1つのシリーズでそろえられる製品です。撮影アプリの蔵衛門カメラ、クラウドの蔵衛門クラウド、台帳ソフトの蔵衛門御用達、撮影専用の端末の蔵衛門Padがあります。7,000種類以上の黒板のテンプレートや、AIでの黒板づくり・写真の仕分けもあります。

フリープランから始められます。有料のプレミアムは、人数帯ごとのパックを年額一括で払う形です。J-COMSIAの適合証は、蔵衛門カメラ・Pad・御用達などの製品ごとに公開されています。公共工事の電子納品まで写真をひとつのシリーズで回したい会社に向いています。蔵衛門の料金・総額を見る

eYACHO(eYACHO for Business)

紙の野帳の感覚で、手書きのまま図面・写真・報告書を作れる製品です。電子小黒板付きの工事写真と写真台帳の作成、CSVからの黒板の一括作成にも対応しています。法人向けの価格が公開されていて、30日間の無料体験版があります。法人版は最小5ライセンスで、初期導入費300,000円(税抜)が初年度にかかります。タブレットで手書きの記録を多く使うゼネコンや専門工事会社に向いています。eYACHOの料金・総額を見る

PRODOUGU(プロドウグ)

建設システム(KENTEM)の、写真と図面を中心にした建築向けの施工管理の製品です。電子小黒板と黒板の一括作成、撮影箇所ごとの黒板の管理、写真のレイヤ化(写真の上に書き込みを別の層で重ねる形)に対応しています。

CAD図面(dwg・dxf・jww)を取り込んで寸法を測ったり、オプションで配筋検査・仕上検査をしたりもできます。料金は税抜で公開されていて、本体は人数無制限です。iPadで図面と工事写真と検査記録をまとめたい建築の施工会社に向いています。PRODOUGUの料金・総額を見る

電子小黒板PhotoManager

無料のアプリで撮った写真を、PCの工事写真管理ソフトPhotoManagerで整理して、電子納品まで扱う製品です。撮影の情報で写真を自動で整理でき、黒板なしの写真も同時に残せます。

Box・Dropbox・OneDriveなどのクラウドとも連携します。J-COMSIAの改ざん検知と小黒板情報連携の検定に合格しています。すでにPCでPhotoManagerを使って公共工事の写真を整理している会社に向いています。PhotoManagerの料金・総額を見る

どこでも写真管理Plus

福井コンピュータのEX-TREND武蔵と連携し、写真の自動の振り分けや出来形管理(できあがった寸法の記録)まで一続きで扱える製品です。スマホで実測値を入れて、出来形管理の帳票につなげることもできます。信憑性確認と小黒板情報連携機能の検定に合格しています。EX-TREND武蔵を入れていて、公共土木の写真と出来形管理をスマホへ広げたい会社に向いています。どこでも写真管理Plusの料金・総額を見る

SiteBoxと写管屋(デキスパートの電子黒板アプリ)

建設システム(KENTEM)のデキスパートで電子黒板を使うときは、スマホで撮るのがSiteBox、PCで写真を整理するのが写管屋という組み合わせになります。SiteBoxは、土木の出来形の記録と工事写真をスマホ1台で扱え、電子小黒板の写し込みと改ざん検知に対応しています。NETIS(国土交通省の新技術の登録制度)に登録されています(KT-230048-VE)。

写管屋は、全国の写真管理基準に合わせたアルバムの自動作成から、電子納品前のエラーチェックまでを1つのソフトで扱う製品です。

SiteBoxで撮った写真の改ざんチェックの結果をCSVで出したり、Webで複数人が同時に編集できる写管屋クラウドに自動で振り分けたりできます。どちらも料金は見積もりで、SiteBoxと写管屋クラウドはKSデータバンクの契約が前提です。公共土木の写真を電子納品まで社内で仕上げている施工会社に向いています。SiteBoxの料金・総額を見る/写管屋の料金・総額を見る

ANDPAD(ANDPAD黒板)

施工管理・チャット・図面・受発注まで扱う施工管理アプリの中に、ANDPAD黒板があります。CSVでの黒板の一括作成、オフラインでの撮影、写真の自動整理、写真台帳の作成、電子納品・遠隔臨場(現場に行かずに映像で立ち会うこと)に対応しています。料金は初期費用・月額・オプションとも公開されていません。協力会社を巻き込んで現場の情報を1か所にまとめたい会社に向いています。ANDPADの料金・総額を見る

Photoruction(フォトラクション)

工事写真・電子小黒板に加えて、図面・ネットワーク工程表・配筋や仕上げの検査をまとめた施工管理のクラウドです。配筋検査や施工計画書づくりの支援などを外に頼める建設BPO(事務作業の外部委託)もオプションで使えます。料金は見積もりで、契約は1年単位です。ゼネコンや中堅以上の施工会社で、仕組みづくりと事務の外注をまとめて進めたい会社に向いています。Photoructionの料金・総額を見る

電子黒板とスマホを接続するには?電子黒板アプリは接続がいらない

電子黒板アプリは、スマホのカメラの画面に黒板を重ねて撮る仕組みなので、別の機器とスマホをつなぐ必要はありません。アプリを入れて、黒板の内容を入力すれば、そのまま撮影できます。

「電子黒板とスマホを接続するには?」と調べると、学校や会議室で使う大きな画面の電子黒板(ディスプレイに書き込める機器)の話が多く出てきます。こちらは画面を映すための機器で、工事写真の電子小黒板とは別のものです。大きな画面の電子黒板とスマホのつなぎ方は、その機器のメーカーの説明書で確かめてください。

工事写真の電子小黒板で「つなぐ」作業が出てくるのは、次の3つの場面です。

  1. 写真をパソコンへ移すとき。クラウドに自動で上がる製品と、PCソフトへ取り込む製品があります。PCソフトと連携する製品(PhotoManager・どこでも写真管理Plus・SiteBoxと写管屋など)は、連携の手順を公式のマニュアルで確かめます
  2. 黒板の内容を事務所から配るとき。黒板を一括で作り、現場のスマホへ渡せる製品があります(ANDPAD・eYACHOのCSVからの一括作成、PRODOUGUの黒板の一括作成など)。どこでも写真管理Plusも、黒板の情報を前もって入れてスマホへ渡せます
  3. 別の会社のソフトとつなぐとき。撮影アプリと写真管理ソフトが別の会社の製品なら、J-COMSIAの小黒板情報連携機能の検定に合格しているかを確かめます

専用の端末を使う方法もあります。蔵衛門Padは撮影専用の端末で、PhotoManagerにも電子小黒板を載せたスマホ(Pocket PhotoManager)があります。職人さんの私物のスマホに仕事のアプリを入れたくない会社では、こうした端末を現場に置いておくやり方も選べます。

電子黒板アプリの選び方|会社のタイプ別のおすすめ

電子黒板アプリは、会社の規模や、公共工事をするかどうかで、合う製品が変わります。ここまでの比較をもとに、よくある5つの会社のタイプに分けて整理しました。

会社のタイプまず見る製品理由
一人親方・数人の工務店(民間工事が中心)ミライ工事、蔵衛門無料プランから始められ、料金が公開されている。スマホだけで台帳まで作れる
公共土木をする会社(PCソフトを使っている)どこでも写真管理Plus、SiteBoxと写管屋、PhotoManager今のPCソフト(EX-TREND武蔵・デキスパート・PhotoManager)とつながり、改ざん検知に対応している
iPadで図面と写真をまとめたい建築の会社PRODOUGU、eYACHO図面の上で写真や検査の記録を扱える。料金が公開されている
協力会社と現場の情報をまとめたい会社ANDPAD、ミライ工事写真だけでなく、チャットや図面も同じアプリで共有できる。ミライ工事は協力会社を無料で招待できる
ゼネコン・中堅以上の施工会社Photoruction、eYACHO、ANDPAD図面・検査・野帳まで扱え、組織で使う前提の契約の形がある

表:会社のタイプ別に、まず見るとよい電子黒板アプリ。料金を公開していない製品は、見積もりで3年間の総額をそろえて比べる。

電子黒板アプリを選ぶときの確認リスト

  • 撮影だけか、写真台帳の出力まで要るか
  • 職人さんの端末はiPhoneか、Androidか、両方か
  • 公共工事に使うか(使うなら改ざん検知への対応と、J-COMSIAの一覧)
  • 今使っているPCの写真管理ソフトはあるか
  • 何人で、何年使うか(3年間の総額で比べる)
  • 無料プランで1か月分の写真を撮って試したか

迷ったときは、民間工事が中心なら無料プランのある製品から、公共工事が中心なら今のPCソフトと同じ会社の製品から試すのが近道です。いま紙の黒板で回っている現場でも、黒板を持つ人の手間と、事務所での仕分けの時間が減る分だけ、毎日の作業は軽くなります。記事の下に、製品ごとのカードと3年間の総額の比較表をまとめています。気になる製品の料金ページから、無料プランや体験版の条件を確かめてみてください。

工事写真アプリのおすすめ製品

並び順は、無料で使い続けられるプランがある製品 → 料金を公開している製品 → 製品名の順です。お金をもらって順位を上げることはしていません。

eYACHO(eYACHO for Business)

株式会社MetaMoJi

無料プランあり無料お試し30日iOSAndroidWindows

紙の野帳の感覚で、手書きのまま図面・写真・報告書を現場で作れる。法人向け価格が税抜・税込とも公開され、30日間の無料体験版がある。

料金
年¥28,800/ライセンス(最小5)
対象
ゼネコン、JV、協力会社(専門工事会社)、発注者など施工管理に関わる関係者
料金・総額を見る

ミライ工事(ミライ工事写真・ミライ工事管理)

株式会社ミライ工事

無料プランありiOSAndroidWeb

スマホだけで撮影から台帳のPDF出力まで完結でき、個人なら月990円(税込)から使える。協力会社は無料アカウントで無制限に招待できる。

料金
月¥2,750/人(法人・5人から)・無料版あり
対象
建設会社全般(建築一式・専門工事業者・総合建設会社)。不動産管理・建物診断・林業・環境など建設業以外も対象
料金・総額を見る

PRODOUGU(プロドウグ)

株式会社建設システム(KENTEM)

iOSWindows

写真と図面を中心にした建築向けの施工管理で、CAD図面の取り込みや配筋・仕上検査まで扱える。料金が税抜で公開されている。

料金
年¥60,000(本体・人数無制限)
対象
建築業(総合型の建築業向け施工管理アプリ)
料金・総額を見る

ANDPAD(施工管理・工程表)

株式会社アンドパッド

iOSAndroid

工程表をスマホで直すと関係者に自動で通知され、最新版の配布や個別連絡の手間がなくなる。アカウント数による機能制限は無いと公式が明記している。

料金
公開なし
対象
住宅(注文住宅・分譲住宅・リフォーム)、専門工事(設備・太陽光・塗装・屋根・外装など)、ゼネコン ほか
料金・総額を見る

Photoruction(Photoruction Build)

株式会社フォトラクション

WebiOSAndroid

ネットワーク工程表を写真・図面・検査と同じクラウドで扱え、ゼネコンや土木まで対象が広い。初期費用は0円で、全機能を無償で試せる。

料金
公開なし
対象
建設業(ゼネコン、不動産・ディベロッパー、土木工事、設備工事、内装工事、造船工事、維持管理・大規模修繕)
料金・総額を見る

工事写真・電子小黒板アプリをすべて見る(10製品)

工事写真アプリの総額の比較表

条件を動かすと、総額がその場で変わります

※あくまで簡易的な概算の試算です。正式な金額は各社の見積もりでご確認ください。

「その他」は、公式の料金表に無い費用(端末代・導入支援・自社で使う別サービスなど)を足すための欄です。分かっている金額を入れてください。

製品料金総額(計算の条件)無料プラン対応
eYACHO(eYACHO for Business)年¥28,800/ライセンス(最小5)¥432,000
5人・36か月・税抜
ありiOS・Android・Windows
ミライ工事(ミライ工事写真・ミライ工事管理)月¥2,750/人(法人・5人から)・無料版あり¥495,000
5人・36か月・税込
ありiOS・Android・Web
蔵衛門(蔵衛門カメラ・蔵衛門クラウド・蔵衛門御用達・蔵衛門Pad)年¥64,800〜(1〜3人)・無料版あり¥324,000
5人・36か月・税抜
ありiOS・Web・Windows
PRODOUGU(プロドウグ)年¥60,000(本体・人数無制限)¥750,000
5人・36か月・税抜
なしiOS・Windows
ANDPAD(施工管理・工程表)公開なし公開なしなしiOS・Android
Photoruction(Photoruction Build)公開なし公開なしなしWeb・iOS・Android
SiteBox(サイトボックス)公開なし公開なしなしiOS・Android
どこでも写真管理Plus公開なし公開なしなしiOS・Android
写管屋(デキスパート)・写管屋クラウド公開なし公開なしなしWindows・Web
電子小黒板PhotoManager(PhotoManager)公開なし公開なしなしiOS・Android・Windows

総額は、各社の公式サイトに公開されている料金だけで計算しています。製品ごとの計算の前提(どのプランか、何人まで込みか、含まない費用)は製品ページに書いています。税込・税抜は製品ごとに表記が違うため、比べるときは「税込に揃える」を使ってください。料金を公開していない製品は「公開なし」、公開されている人数を超えたときは「要問い合わせ」とし、推測では埋めていません。

よくある質問

電子黒板アプリは無料のままで公共工事に使えますか?

公共工事で使うには、無料か有料かではなく、改ざん検知(信憑性確認)に対応しているかが条件です。国土交通省の通知では、CRYPTREC暗号リストの技術を使った改ざん検知機能があることと、納品時に信憑性を確かめた結果を出すことが求められています。無料プランでも対応しているかを、J-COMSIAの検定合格ソフトウェア一覧と、発注者の特記仕様書で確かめてください。

電子黒板アプリと電子小黒板アプリは違うものですか?

同じものを指しています。国土交通省の通知では「小黒板情報電子化」、現場では「電子小黒板」「電子黒板」「黒板アプリ」と呼ばれます。学校や会議室で使う大きな画面の電子黒板とは別のものです。

AndroidとiPhoneが混ざっていても同じ電子黒板アプリを使えますか?

この記事の10製品のうち、ミライ工事・eYACHO・PhotoManager・どこでも写真管理Plus・SiteBox・ANDPAD・PhotoructionはiOSとAndroidの両方に対応しています。蔵衛門は、当サイトの確認ではAndroid版の公式の記載が見つかりませんでした。PRODOUGUのモバイルアプリはiPad・iPhoneの案内だけです。写管屋はPCのソフトで、スマホでの撮影はSiteBoxを使います。

電子小黒板の機器やソフトの費用は、公共工事ではどう扱われますか?

国土交通省の令和5年3月15日の通知では、機器・ソフトウェアの導入にかかる費用は、技術管理費の写真管理に要する費用に含まれるとされています。都道府県や市町村の工事は、発注者ごとの基準を確かめてください。

電子黒板アプリの3年間の総額はいくらくらいですか?

料金を公開している製品で36か月の総額を計算すると、1人ならミライ工事の¥35,640、5人なら蔵衛門の¥356,400が一番安くなります(税込に揃えた概算)。人数を変えた場合は、記事中の人数別の総額の表を見てください。

あわせて検討されるカテゴリ